修了生特集~秋田裕太先輩~

「出会いは人を変える」

平成28323

高知大学大学院 総合人間自然科学研究科 教育学専攻

スポーツ心理学研究室 平成26年入学 秋田裕太

 寒さが和らぎ、新緑を迎える今日この頃、皆さまにおかれましてはお変わりないでしょうか。私は

この春、高知大学大学院を修了し、次のステージへ旅立ちます。

 大学と大学院を合わせた6年間は、私にとって人生の宝物です。たくさんの仲間に出会い、多くの

ことを学ばさせて頂きました。恐縮ながら、この場をお借りして院生生活を中心とした6年間の話を

させてください。

 私が大学院進学について考え始めたきっかけは、研究室の先生です。この先生は学生への対応

が丁寧です。さらには学生だけでなく、人に対して真摯な方です。もっといえば、自分の人生に対し

妥協をしない人です。その先生との出会いは2年生の春でした。剣道専門の先生がいらしたと耳

したときに、「チャンスだ!」と思ったことは今もなお、鮮明に覚えています。

 その後 “高知大学剣道部が大きくなること・強くなること” “在籍した人や関わってくださった方が

少しでも幸せになってくれること” を思い続けました。特にOBの先輩方には、無理なお願いばかり

しました。そんな学部生活を送る中で大学院への進学が脳裏をちらつきます。もっと剣道部のため

に何かがしたいと。

 大学院進学を決意するまでには時間がかかりました。「剣道部が全国の舞台へ立つところに

同行できるのか」「OBの先輩と学生との距離はさらに近づくのだろうか」「果たして修士論文を自分

の力で書けるのだろうか」「岡山にいる家族への負担はかからないだろうか」様々です。ただ、先生

のもとで学びたいという気持ちが強かったことは確かです。進学後、院生活は学部生活と違うこと

に気づかされました。例えば、修士論文や学会発表など作業をしていると、気を失うように机で寝

ていることがしばしばでした。それでも翌朝には朝稽古が待っています。人一倍不器用な私にとっ

て、楽な道ではありませんでした。

 高知大学に入学したばかりのときの私は、必要最低限のことをすればいいやと思う様な学生

でした。「頑張っても労力を費やすだけ」「真面目に取り組むことは時間の無駄」という考えがよく

先立ちました。この6年間を振り返ると、ことあるごとにそのときの私と入学したての私を比べること

があります。当時の私はいわゆる「テキトー」でした。皆さまに出会えたことで、変われた気が

します。あのときの私よりも、今の私の方が好きです。

 今日、修了を迎えるにあたり、どれだけ私が成長できたかは自分ではわかりません。しかし、

課題に立ち向かえた私、途中で逃げた私、悩み続けた私、たくさんの私がいたことは事実です。

どの私も私自身であり、多くの人の支えがあったからこそ、今の私がいるのだと思います。

 高知大学で学んだことは “続ける” ということです。続けてきて良かったと強く思います。楽しい

ことばかりではありませんでしたが、続けてきて良かったと思えられるのは先生や先輩方、後輩、

同級生がいたからです。心より感謝申し上げます。6年間、本当にありがとうございました。

 最後になりますが、今後も高知大学剣道部の活躍を期待していてください。合わせて平成284

からは、小川和真と愛媛から来た岡田太一郎の二人が剣道部のスタッフとして在籍します。二人

とも優秀かつ信頼のおける仲間です。どうかよろしくお願い致します。

2016 卒業式(院生)

↑今年度修了される秋田裕太先輩(写真中央)